【レビュー】データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために


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  • 出版情報
  • ・著者:江崎貴裕/著
  • ・出版日:20200515
  • ・ページ数:284P
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目次

第一部 数理モデルとは
第1章 データ分析と数理モデル
〔データを分析するということ/数理モデルの役割〕
第2章 数理モデルの構成要素・種類
〔理解志向型・応用志向型モデリング/数理モデルの適用限界〕

第二部 基礎的な数理モデル
第3章 少数の方程式によるモデル
〔線形モデル/実験式・カーブフィッティング/最適化問題〕
第4章 少数の微分方程式によるモデル
〔線形微分方程式/非線形微分方程式/安定性解析/制御理論〕
第5章 確率モデル
〔確率過程/マルコフ過程/待ち行列理論〕
第6章 統計モデル
〔正規分布/統計的検定/回帰分析〕

第三部 高度な数理モデル
第7章 時系列モデル
〔時系列データの構造/自己回帰モデル/状態空間モデル/非線形時系列解析〕
第8章 機械学習モデル
〔複雑なモデルと過学習/分類・回帰問題/クラスタリング/次元削減/深層学習〕
第9章 強化学習モデル
〔行動モデルとしての強化学習/機械学習モデルとしての強化学習〕
第10章 多体系モデル・エージェントベースモデル
〔ミクロからマクロへ/さまざまな集団現象モデル/相互作用のネットワーク分析〕

第四部 数理モデルを作る
第11章 モデルを決めるための要素
〔数理モデルの性質/理解志向型・応用志向型モデリングのポイント〕
第12章 モデルを設計する
〔変数の選択/データの取得・実験計画/数理構造・パラメータの選択/間違ったモデリングをしないために〕
第13章 パラメータを推定する
〔目的に応じたパラメータ推定/パラメータ推定における目的関数の最小化/ベイズ推定・ベイズモデリング〕
第14章 モデルを評価する
〔「いいモデル」とは/分類精度の指標/情報量基準/ヌルモデルとの比較・尤度比検定/交差検証〕

概要

「数理モデル」とは、現実のデータを理解・活用するために生み出された様々な数理的な手段の総称である。これには、近年注目を浴びている機械学習だけでなく、物理学、生物学、生態学などの自然科学、また心理学、経済学、といった人文社会科学分野で用いられる諸手法が含まれている。
こうした極めて多様な方法論の間には、データの背後に存在するメカニズムをある種の数式で表現し、それを利用するという共通の目的・手続きが存在する。

データと目的が与えられたとして、どのモデリング手法に頼ればいいのだろうか?特に、現象の理解を目的とした分析には、機械学習の諸手法では太刀打ちできないこともある。
こういった場合には、統計モデリングだけでなく所謂計算論的モデルと呼ばれるボトムアップ型のモデリング手法が必要とされることもあるだろう。こうした俯瞰的な視点でモデルの「種類」を選択することはデータ分析において必須のステップであるが、そうした分野を跨いだ解説書は殆ど存在していないといっても良い。
そこで本書は、数理モデル全体が有機的に繋がって見えるような「横糸的な」理解を可能にする、全く新しい入門的な教科書を目指した。

本書では、さまざまなモデリング手法の基礎的な部分を解説するだけでなく、それらをどのように選択して使用すればよいか、そしてモデリングによって得られる結論について初学者が勘違いしやすい事項について丁寧に解説した。
主な読者としては、「これからデータ分析を始める」、或いは「ある種の分析で結果を出すことはできるが、それが何をやっていることになるのかがモヤモヤする」といった初学者・初級者を想定している。大学の一年次でも読み通せる程度の解説レベルを採用しているが、内容が淡泊になりすぎないように注意した。
また、通常データ分析の文脈では言及されない(しかし重要な)種々の数理手法についても解説することで、ある程度モデリングに慣れた読者が読んでも楽しめる内容を目指した。

レビューの一覧

 ・データサイエンスを勉強するために参考にしている本・教材まとめ[2021-08-28に投稿]

 ・【データ分析の必読10冊+差をつける10冊+100冊超】データサイエンス、データ分析、機械学習関連の本[2016-08-23に投稿]


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