【レビュー】技術者のための基礎解析学 機械学習に必要な数学を本気で学ぶ


【PR】この記事には広告を含む場合があります
  • 出版情報
  • ・著者:中井悦司/著
  • ・出版日:20180119
  • ・ページ数:304P
  • レビュー数
  • ・週間:0記事
  • ・月間:0記事
  • ・年間:0記事
  • ・全期間:1記事

ジャンルTop10選

目次

昨今の機械学習ブームの中、IT業界を中心とするエンジニアの方々から、「機械学習に必要な数学をもう一度しっかりと勉強したい」、そんな声を耳にすることが増えました。本書は、そのような読者を念頭におき、理工系の大学1、2年生が学ぶレベルの解析学(微積分)を基礎から解説した書籍です。大学生向けの教科書であれば、すでに多数の書籍がありますが、本書の特徴は、「定義と定理をもとに、厳密に展開される議論をとにかく丁寧に説明する」という点にあります。数式の変形についても、途中の計算をできるだけ省略せずに記載して、議論の展開を見失うことがないようにと配慮しました。大学生のころに勉強した、あの「厳密な数学」の世界をもう一度、がっつりと堪能していただけることでしょう。

「機械学習に必要な数学」というと、数学をただの道具と割り切って、公式の使い方、あるいは、数式が表わす意味だけを直感的に理解できれば十分と考える方もいるかもしれません。たしかに、道具として機械学習を使うだけであれば、数学の深い知識は必要ないかもしれません。しかしながら、機械学習のために数学が必要と考える方の多くは、数式を含んだ高度な書籍や論文を読みこなしてみたいという方ではないでしょうか。そのためには、やはり、定理や公式の内容、あるいは、数式の変形を根本から理解する必要があります。そして、そのための最短経路は「証明の内容を理解する」ことにあります。――ある定理・公式がなぜ成り立つのか、どのようにしてそれが証明されるのか、そこをおさえることで数式の背後に隠れた本質が理解できます。その結果として、どのような場面でそれが役に立つのか、なぜここでこの数式が必要なのか、そういった点が自然に理解できるようになるのです。

機械学習に関連する数学には、大きく、解析学、線形代数学、確率・統計学の3つの分野があります。本書は、これらの中で最も基礎となる、解析学、とくに、微積分の理論を中心に解説しています。残念ながら、本書一冊で機械学習に必要な数学がすべて学べるというわけではありませんが、もう一度、本格的な数学の世界に触れ、自信を持って「機械学習の本質が理解できた」と言えるための第一歩は、必ずここにあるはずです。受験勉強から解放されて、あこがれの大学数学の教科書を開いたあの時の興奮をわずかなりとも思い出していただければ、筆者にとってこの上ない喜びです。

■本書の特徴
・機械学習に関連する数学の最も基礎となる解析学・微積分を順序立てて学習できる
・定義と定理をもとに、厳密に展開される議論を丁寧に説明している(再入門者に理解しやすい)
・各章の最後に理解を深めるための演習問題を用意

■対象読者
・大学1、2年のころに学んだ数学をもう一度、基礎から勉強したいエンジニア
※理系の高校数学の知識が前提となります。理工系の大学1、2年生が新規に学ぶ教科書としても利用いただけます。


概要

機械学習の本質を理解するために必要な数学(解析学・微分積分)を基礎からしっかり解説した書籍です。

レビューの一覧

 ・量子機械学習の理解に向けての勉強メモ[2019-07-09に投稿]


amazonで確認