まえがき
第Ⅰ部 子どもの学びを読み解く視点
――発達・学習研究の現在
第1章 知識獲得としての学習(多鹿秀継)
1 知識獲得とは何か
2 熟達者と初学者の知識獲得
3 知識の転移
4 文化間移動を経験する子どもの知識獲得の支援
コラム 算数問題解決の日米比較
第2章 文化的実践としての学習(高木光太郎)
1 状況的学習論の基本的な考え方
2 状況的学習論の諸理論
3 算数学習へのアプローチ
4 文化間を移動する子どもの学習
――異なる実践をどのように結びつけるか
コラム 論理的推論の文化差
第Ⅱ部 子どもはどのように算数・理科を学ぶのか
――文化間移動を視野に入れて
第3章 社会・文化の中で育まれる乳幼児の数概念(榊原知美)
1 乳幼児期の数概念の発達
2 数に関する知識にみられる社会・文化的差異
3 社会・文化に支えられた数概念の発達
4 文化間を移動しつつ学ぶ子ども
コラム 身体部位を用いる計数システム
第4章 遊びが生み出す幼児の数量理解(山名裕子)
1 遊びの中にみられる数量の理解
2 幼児期から児童期にかけての数量概念の発達
――「分ける」ことを中心に
3 なぜ幼児期には「遊び」が重要なのか
コラム 「分ける」行為のおもしろさ
第5章 小学生の算数概念の発達とその支援(岡本ゆかり)
1 児童の数概念の発達
2 数概念発達をどのように支援するか
3 数理解における言語の影響
――10進法の理解と位取りの難しさ
4 有理数の理解
コラム 分数が苦手なのは児童だけ?
第6章 算数・数学に関する学習観・指導観・教育観(瀬尾美紀子)
1 算数・数学に関する学習観と指導観
2 算数・数学に対する指導観・教育観の文化差
3 文化間移動を経験する子どもに対する学習支援
4 今後の展望
コラム 算数学習に対する親の役割の文化差
――アメリカと中国について
第7章 幼児の理科的概念の発達(布施光代)
1 世界を理解するための素朴理論
2 素朴物理学
3 素朴生物学
4 生物概念に見られる文化差
5 食べ物の汚染の理解に見られる文化差
6 文化間移動を経験する子どもへの学習支援
コラム 子どもの死の理解
第8章 理科的概念の変化を支援する学習活動(伊藤貴昭)
1 理科教育と概念変化
2 概念変化を促進するための学習活動
3 文化が学習活動に与える影響
4 文化的背景の違いを考慮した学びの可能性
コラム 異文化間における協同の効果
第9章 理科学習の日米比較(高垣マユミ)
――学習環境と教育への取り組み
1 日本とアメリカの理科学習を支える学習環境
2 日本とアメリカの理科学習の変遷
3 グローバルサイエンスリテラシーに立脚した学習支援
コラム 理科の教育制度の日米比較
第Ⅲ部 文化間を移動する子どものための授業実践
第10章 多文化的背景をもつ小学生のための算数・理科授業(市川昭彦/高木光太郎)
1 はじめに
2 多文化的背景をもつ子どもを対象とした算数・理科の授業実践例
3 JSLカリキュラムによる多文化的背景をもつ子どもたちへの学習支援
4 「普通の授業」の重要性
索 引
基礎的な知見から,最新の成果まで,第一線の研究者がわかりやすく解説する。
・子供にプログラミングを教える時に役立つ方法 まとめ[2019-11-02に投稿]