【レビュー】菌


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  • 出版情報
  • ・著者:ムハンマド・H・ザマン/著 岩田健太郎/翻訳
  • ・出版日:20210721
  • ・ページ数:304P
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ジャンルTop10選

目次

プロローグ
第1章 人類の直面する事態
第2章 5000万人の死
第3章 時間と空間
第4章 遠くの友人
第5章 種子貯蔵庫のそばで
第6章 カラチへの鍵
第7章 戦争と平和
第8章 バクテリオファージ - 歴史のひとコマより
第9章 サルファ剤と戦争
第10章 カビのジュース
第11章 涙から生まれた薬
第12章 新たな疫病の世界的流行
第13章 青いマスタングに乗った男
第14章 蜜月
第15章 接合する細菌
第16章 SはソビエトのS
第17章 海軍でのできごと
第18章 動物から人間へ
第19章 ノルウェー産の鮭
第20章 パースよりシドニーに近い場所
第21章 社会的階級に限定されない私たち全員の問題
第22章 癒えない戦争の傷
第23章 死者を数える
第24章 下水のなかの手がかり
第25章 XはEXTENSIVE(広範囲)のX
第26章 集団投与をすべきか,そうせざるべきか?
第27章 ビザはいらない
第28章 パイプラインの枯渇
第29章 古くからある事業を新たな方法で
第30章 300年の歳月を経たアイディア
第31章 お砂糖ひとさじで
第32章 細胞内での衝突
第33章 安全保障か,人命の尊重か
第34章 世界の健康を包括的視点で
第35章 総力を挙げて
エピローグ
謝辞

概要

人が生きるうえで病気と闘うため,必要不可欠とされる抗生物質。人類は抗生物質のおかげでさまざまな病気を克服し,今に至るのは言うまでもないですが,その一方で,濫用から起こる耐性菌の問題は,病気そのものより重大なことがあります。例えば発展途上国では,純度の低い抗生剤を目的もはっきりとしないまま濫用し,菌が耐性をもつことで次第に薬が効かなくなってしまう。そして,その病気が治らなくなるだけでなく,ほかの病気を引き起こしてしまう,といったことも起きています。本書は,こうした耐性菌を殺す薬を開発しては,また効かない菌が現れる・・・・・・という,いたちごっこのような耐性菌と人間との闘いの歴史について,世界中の実例を基に解説。さらに,人だけでなく家畜にも使用されている,抗生物質の危険性などについても詳述します。

感染症に有効な抗生物質がほぼなくなりかけているという現実に目を向け,安易な抗生剤の使用に警鐘を鳴らす一冊です。コロナ禍の今,感染症の知識を深めるとともに,感染対策にも役立つでしょう。

レビューの一覧

 ・2023年度DC2申請書を書いたけど難しかった!!〜感想戦〜[2023-06-03に投稿]


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